王国―その1 アンドロメダ・ハイツ―

王国―その1 アンドロメダ・ハイツ―

薬草茶づくりの名手であるおばあちゃんと、小さな山小屋に暮らす女の子・雫石(しずくいし)。
心豊な生活を営む2人だったが、雫石が18歳になったとき、
ふもとでの開発が原因で、山を降りることを余儀なくされる。
「いつでも人々を助けなさい。憎しみは、無差別に雫石の細胞までも傷つけてしまう」というおばあちゃんの助言を胸に、
山を降りた雫石は、不思議な力をもつ占い師・楓(かえで)のもとでアシスタントとして働くことになる。
目に見えない大きなものに守られた女の子のお話。

ばななワールドだなぁ。
人はみんな本当は自然の大きな力に守られているけれど、都会にいるとそれを感じる能力を忘れてしまう。
そんなことを思い出し、植物と触れ合ってみたくなるようなお話だ。

それにしても文章は相変わらず下手だし、言葉の使い方も統一されていないし、
表現力もちょっとねぇ・・・といった感じ。
例えば、楓の不思議な力を一部分だけ「超能力」と乱暴に思える表現にしていたり、
隣のカップルの関係は最初と最後で違う表現になっていてちぐはぐだ。
楓と雫石の関係に至ってはX−FILEのモルダーとスカリー!!もうがっくりという感じだ。

ストーリーや物語の根底に流れる基本的なコンセプトはいいと思うのだけれど、
所々に粗い部分があるので、入り込めずにさめてしまう。
なんだかもったいない。