シャングリ・ラ

シャングリ・ラ

面白かった!ハードカバー592ページ2段組をSF初心者にも一気読みさせてしまうものすごい力技。本当のところはSF慣れしていないためにアトラスやドゥオモのイメージが頭の中になかなか出来上がらなくて最初のうちはちょっと苦労したんだけど、ハマリ出すともう一気読み。アトラスの謎をベースに広げられた風呂敷がたたまれていく爽快感を味わいつつ、登場人物たちの暴走も楽しめる(この暴走ぶりは戸梶圭太っぽい)。傑作エンターティメント。

ただ、ふと、私の読みたい小説はこういうのじゃないかもしれないなと思った。私って実はエンタメ系の小説があまり好きじゃないのかもしれない。この小説が本当に良く出来たエンタメ小説だから、それゆえにこんなことを感じるのだけれど。