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- 作者: 角田光代
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2004/05/20
- メディア: 単行本
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共感できるような出来ないような、嫌悪感すれすれの、この微妙な感覚。
これこそ角ちゃんの真骨頂なのだと思う。
パートナーのこだわり、癖、他人から見るとなんでもないようなことが
どうしても許せない。そういうことって結構あると思う。
そういう不満を持った恋人達が描かれているのだけど、
その不満の持ち具合にものすごくリアリティがある。
不満を言ってる彼、彼女と一緒になって
「そうだそうだ、そいつは変だよ!別れた方がいいよ」などと思って読んでしまう。
でも、彼、彼女は「でもやっぱり好きなんだよね」と相手のところに戻っていく。
(別れてしまうカップルもいるけど)
結局のろけられただけかぁって、肩透かしを食らった気分になるけれど、
あとにはほんわかした気持ちが残る。
やっぱり、愛だよなぁ、愛!なんて言いたくなる素敵な短編集。