■
- 作者: 打海文三
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2004/10
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 11回
- この商品を含むブログ (70件) を見る
- 作者: 打海文三
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2004/10
- メディア: 単行本
- クリック: 6回
- この商品を含むブログ (51件) を見る
設定は近未来の日本。内乱状態に陥り、略奪、殺人、レイプが日常的に起こりマフィアが暗躍する。もろにイラクやチェチェンを思い起こさせる設定なのでノンフィクションに近いフィクションなのかなと思っていたのだけれど、これがとても良くできたエンタメになっていた。
上巻は孤児になった7歳の佐々木海人が妹と弟を守るために手段を選ばずに生きていく過程を描いている。この海人がとにかくカッコイイ。妹と弟のために自己犠牲を払う姿には迷いがない、スーパーヒーローだ。
下巻は時系列は連続しているけれど全く別の物語。同じく孤児になった双子の月田姉妹のストーリー。こちらは二人が中心になって作った少女マフィアが中心で、これまた悪の魅力に溢れている。姉妹の人物造型がややサイボーグ的に思えるけれど、極限状態をある意味楽しんで生き抜いていくためには、このくらいクールなキャラクターでなければならないかもしれない。
どちらかと言うと上巻の方が好みだけれど、とにかく上下巻とも一気読みの面白さ。読まなきゃ損!かもしれません。ただちょっと手に取りにくい装丁なんだよな。内容にピッタリとは言え、この装丁で引く人は多いと思うな。あ、それからあのカップルは今後どうなるのかしら?気になるよー。続編希望!
この本をお薦めしてくれたちょろいもさん(http://www.geocities.jp/choroimo/)、どうもありがとう♪