小学生日記

小学生日記 (角川文庫)

小学生日記 (角川文庫)

授業で先生に指されても、ニコニコするばかりで決して声を発しない女の子、エリカちゃんとの出会いと別れを描いた「ポテトサラダにさよなら」。日本での新生活に戸惑う兄を描く「モトイと日本語」。フリマ、学校でのいじめ、受験、NY大停電…。ナイーブでまっすぐな眼差しと、何よりも端正でみずみずしい表現力!天才作文家とうたわれ各紙誌で絶賛されたhanae*ちゃん、奇跡のデビュー作品集。

小学3年生くらいでこんな文章が書けるなんてびっくり。とはいっても、大人びているとか背伸びしているというわけではない。小学生らしい日常生活と小学生にしか感じられない気持ちをそのまま文章に表してる。それがどれだけすごいことか、一度でも作文や読書感想文に悩まされた経験を持つ人ならわかると思う。今、こうしてブログの記事を書いていても、書けば書くほど自分から遠ざかっていくのを感じるというのに、hanae*ちゃんの文章はものすごく自然で37歳の私にすら小学生の女の子の生活を追体験させるほどの威力を持つ。彼女はこれからどんな風に成長するんだろう。中学生のhanae*ちゃん、大学生のhanae*ちゃん、仕事をするhanae*ちゃん、いろんなhanae*ちゃんを彼女の日記を通して見守っていきたいな。