無意味なものと不気味なもの

無意味なものと不気味なもの

取り上げられている本が独特。河野多恵子パトリック・マグラア古井由吉ラヴクラフト日影丈吉ブラッドベリ富岡多恵子車谷長吉、内田百聞。他にも私の知らない作家も。その取り上げ方は書評的ではなくて、自分の体験を交えながら感じたことを書く読書ノート的なもの。作者の意図を注意深く汲み取るわけではなくて、自分の感じた違和感や引っかかりをそのまま受け止めているといった感じで、読んでいるこちらも不思議な気持ちになってくる。読後は普通だと思っていた日常が不可解で無意味で不気味なものに変わってしまったようにゆがんで見える。