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- 作者: 荒川洋治
- 出版社/メーカー: 新書館
- 発売日: 1999/08/27
- メディア: 単行本
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新人作家の受賞コメントがアイドル歌手の談話と変わらなくなってしまった。この国の文学、そして言葉はどうなる? 『大航海』『産経新聞』等に連載・掲載された、本についてのエッセイ、文芸時評などを収める。
文芸時評の部分は「文芸時評という感想」に収められているから再読。再読でも引き込まれて読んでしまう。やっぱり荒川さん大好き!付箋を貼りまくって読んだし、引用したい部分が山ほどあるんだけど、根気と気力がないのでやめておきます・・・。
荒川さんの本を読んでいると知的になった気がする。文学に対する深い愛情と膨大な知識と選び抜かれた言葉で語られるあれこれ。荒川さんの言葉は選び抜かれているけれど難解ではなく、読者の中にすっと入ってくる。だから読者も荒川さんの視線を共有できる。それは背筋をすっと伸ばしたときのような気持ちよさとすがすがしさだ。