別役実のコント教室―不条理な笑いへのレッスン

別役実のコント教室―不条理な笑いへのレッスン

お友達からのお薦め本。
2001年に開催された日本劇作家協会主催の「劇作セミナー」の授業の単行本化。

コントを作るための授業なので内容の半分は受講生が作ったコント。
それを具体的に別役さんが手直ししていくんだけど、
いや〜、コントってこんなに考えられて作られているのね。
もっと感覚的なもので即興性の高いものだと思ってた。
もちろんそういう部分もあるんだけれど、
基本的には系統的なもので確立されたテクニックに基づいて作られるものらしい。

そういう部分も興味深かったけど、
この本の中に出てくる著者作成の「嘘話」が最高に面白い。

例えば、昔「かわやだんご」という道具があったと言うもの。
水洗でない便所で音をごまかすために「かわやだんご」を落としながら
大便をしたらしいという話が、まことしやかに書かれている。
すっかり信用したTOTOの人が自社のパンフレットに載せてしまったらしい。
この人はこういう本当っぽい嘘ばかり書いた「〜づくし」という本を
数多く出してるそうなので読んでみたいなぁ。