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- 作者: 川上弘美
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/11/26
- メディア: 単行本
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友達が「ニシノユキヒコに共感してしまう」なんて言うから読んでしまった。
その友達のこと、少しは理解できるのかなって。
きちんとオンナの人を愛せない「ニシノユキヒコ」。
人を愛せない、愛し方がわからない、普通、そんなことってないと思ってた。
特別な事情がない場合、人を愛せないと口にすることは人と向き合うことを避けるためのただの言い訳、怠慢だと思ってた。
人を愛せないなんて想像も出来なかった。
でも多分あるんだな。
事情がなくても、本当に人を愛したいと思っていても、上手く愛せないということが。
でも「愛する」ってなんなのかな。
決まった形なんてないんだから、自分が愛と思えばそれって愛じゃないのかな。
人をきちんと愛せないと思うことが人をきちんと愛せない理由なんじゃないんだろうか?
なんてことをつらつら考えながら読みました。
よるべなさがとても切ない物語。
川上弘美度はちょっと低め。