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- 作者: 熊谷達也
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2004/01/28
- メディア: 単行本
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大正時代、秋田のマタギ、炭鉱と馴染みのないキーワードばかり。
直木賞と山本周五郎賞のダブル受賞ということでミーハー心を出して手にとったものの、
最後まで読めるかどうかあやしいものだと思っていた。
けれども読み始めるとどんどん作品世界に引き込まれ、あっという間に読んでしまった。
富治という一人の男の生き様と、そこにかかわる人々の思い、文明と神秘。
一歩間違うととてつもなく大げさで嘘臭くなってしまいそうなテーマが見事に昇華され、
骨太の読み応えのある作品になっている。
とは言っても、熊狩りの描写などはリアルで迫力があり、
全く堅苦しさを感じないエンターテイメントにもなっている。