おぞましい二人

おぞましい二人

子供が殺されていく内容でもそのおぞましい部分を書かずに、どこか幻想的な雰囲気を作っているのはいつものゴーリー流。でも今回のストーリーは実話に基づいたものなので、やっぱりちょっと受け止め方も違ってくる。
ゴーリーは「書かずにはいられないと思って書いたのはこの本だけ」と言ったそうだが、どんな思いでこれを書いたのだろう。自分が絵本の中で子供を殺してきたことと、ここに出てくる「おぞましい二人」が重なってしまったのだろうか?勿論、そのふたつは全然違うことだけれど、この本を書くことで何かがゴーリーは何かから救われたのだろうか?