震度0

震度0

半落ち」を読んであまり感心しなかったのに、なぜこの本を予約しようと思ったのか、記憶にない。多分、阪神淡路大震災を扱っているからだったんだろうなぁ。ま、とりあえずまわってきたから読んでみました。

阪神淡路大震災が起こったその日にN県警の一人の警官が失踪する。警察官は対岸の火事より保身が大切という訳で、失踪した警察官の握っていた秘密や人事などをめぐって署内の幹部達が奔走する、その様子が延々と描かれる。その中身が退屈。「半落ち」でも思ったけど、事件から起こる波紋が小さすぎる。登場人物も中途半端な腐れ具合だし。これで400ページ読ませるのはキツイのでは?筆力はあるんだけど、ストーリーを作るのが下手なのかな。長編が苦手とか?わざわざ震災を絡めた意味も良くわからない。「対岸の火事」の象徴として震災が使われたのなら、この震災の犠牲者にこれほど失礼なことはないだろう。事件の真相も唐突な感じ。話の流れとはほとんど関係のないところに真相がある。400ページ読ませといてそれはないんじゃないの?