News from Paradise―プライベートフォト&エッセイ

News from Paradise―プライベートフォト&エッセイ

夏が過ぎて、坊は幼稚園生活に戻り嬢は猛スピードで成長している。そんなわけで少しずつ自分の心にも余裕が生まれてきたように思う。特別意識したわけでもないのに、いつのまにか家事に少しだけ手をかけたり自分の使っているものが本当に必要なものか、自分にあったものかを見直したりするようになっていた。そんなときにたまたま手にとった本がこれ。ばななちゃんとパトリスさんの文通をまとめたもの。それぞれが「生活」について語っている。

ストイックに自分の美意識に忠実な生活を送ろうとするパトリスと自分の気持ちに正直でナチュラルな生活を送るよしもとばなな。どちらの語ることも共感できる部分と反感を覚える部分がある。それはどちらかが良くてどちらかが悪いといったことではなくて、ここで語られている二人の生活は二人の「Paradaise」であって、すべての人の「Paradaise」ではないってことだ。わたしの「Paradaise」は私の中にあるし私にしか作れない。パトリスとよしもとばななの違いがくっきりとするこの文通がそのことをはっきりと見せてくれる。

でもなんとなくこの二人いけ好かないー!ちなみに私の中ではばななちゃんは角田光代以前から「友達にはなりたくない作家」です。だからなんだっていうのよ、というツッコミは無しで・・・。