[夏目漱石] こころ

こころ (新潮文庫)

こころ (新潮文庫)

「文豪ナビ」に三浦しをんさんが書いていましたが、読み始めてすぐに「腐」ランプがチカチカと点ってしまったので、前半は真っ直ぐな読み方が出来なくなってしまいました。(苦笑)


後半は手紙の長さに驚きました。そして、先生もKも同じ女性を取り合ったはずなのに、その女性はそっちのけであれこれ葛藤しているのが不思議でした。先生もKも結局は自分しか愛せなかったのかもしれません。
親友も愛する女性も自分と一体には成り得ない。そんな、一生付き合っていかなければならない孤独に耐え切れずに先生とKは自殺したのでしょうか。


この出来事を奥さんの目線で見るとどのようなものだったのか。先生の死後はどうなったのか。いろんなことに思いを馳せることが出来る小説でした。各文庫の解説もチェックしてみたいです。